農業共済新聞
野菜を多品目少量生産
直売所で売れ行き良好
(平成29年1月3週号 準トップ)
「市場ニーズにあったものや、珍しい作物を栽培している」と話すのは、真庭市で水稲(約50㌃)と野菜(約15㌃)を栽培している森田博子さん(67)。多品目少量生産している野菜は、地元直売所での売れ行きも良いという。
多品目少量生産のメリットに、害虫や病気による被害のリスクを軽減できることが挙げられる。また、森田さんはハウスの周りに虫の嫌がる野菜を育てるなど、工夫して栽培をしている。他にも、価格の低迷による打撃を受けづらく、作りすぎた野菜が余るといったことも少ない。そして新しい作物にチャレンジしやすいということがある。
今年は夏場に青物野菜ができないかと、「オカノリ」というオクラと同じアオイ科の野菜に目をつけ、6月に播種した。
オカノリは虫がつきにくく、順調に生育したオカノリの食用となる葉の部分を、9月の終わりから収穫した。また、摘み取った主軸から脇芽が生えてくるため、長期間収穫できる。森田さんは「いろいろなものに挑戦し、うまくいかないこともある。今回のオカノリは手応えがあった。手がかからないこともあり、来年はもう少し株を大きくしていきたい」と話す。
地元産の野菜を販売しているJAまにわ直売所「きらめきの里」の担当者によると、「いろいろな作物を取り扱っているが、珍しい野菜は売れ行きが良く、完売している」という。
森田さんは「直売所で販売されている他の農家の野菜を見て旬を感じ、刺激を受けている。自分も負けないよう、さまざまな野菜を栽培していきたい」と話している。