農業共済新聞
荒天で減収・・・再起目指す
素朴な風味が好評の干し柿
(平成30年11月4週号 短信)
【岡山支局】「荒れた天候が続いたため、今年の柿の収穫量は少なく、干し柿は少量出荷になる予定。手作りの素朴な風味に好評をいただいているので、例年並みの出荷数に戻せるように、来年に向け取り組もうと思う」と話すのは、有限会社フルーツカントリー熊野(新見市法曽)で代表取締役を務める逸見力士(へんみ つよし)さん(74)。
同社は、標高400㍍の石灰岩の台地にある園地で、基幹となるブドウ2.3㌶に加えて、柿を栽培している。干し柿は農閑期の仕事の一環として商品化してきた。
「干し柿は好きだけど硬くて食べにくい」という声をよく耳にすることから、軟らかく仕上げるという。手でもみ、天日干しで乾燥させるが、乾きすぎると硬くなるため、水分量を工夫して食べやすい硬さに調整している。
10月下旬のブドウ出荷が終わった翌日から、柿「西条」の収穫を開始した。逸見さんは「まずは地元(JAあしん)の農産物直売所に生の柿を出荷し、11月下旬から真空パックにした干し柿を並べる予定。例年は翌春まで出荷しているが、今年の数量は少なくなりそう」と話している。
(吉澤)