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夏は晩抽品種・遮光・通風 ポップにレシピを添えて

津山種苗(株) 國米裕喜さんの講演から

(平成30年6月3週号 トップ)


【岡山支局】「地域で生産された野菜を、いったいどれだけ食べているのだろうか。ほとんどの消費者は、スーパーに並んだ全国から集められた野菜を選んで食べている。もっと新鮮で旬な野菜を食べてほしい」と話すのは、津山種苗株式会社セールスマネージャーの國米裕喜(こくまいゆき)さん(36)。
直売所に出荷する地域の生産組合向けに、多くの野菜種を提案し、栽培法や販売方法の講習に取り組む。

久米南町の「さんさん久米南生産者講習会」、蒜山振興局の「蒜山生産者講習会」から、國米さんの講演の概要を紹介する。
●夏場のホウレンソウ
適地適作の品種だけでは、どうしても季節ごとに不足する野菜ができる。そのため、数ある種苗会社などの種・資材をコーディネートすることで、珍しい野菜栽培に挑戦できる。
例えば、夏専用で播種期が長い晩抽品種のホウレンソウと、サカタのタネの夏専用トンネル栽培資材「モヒカンネット」の組み合わせ。
約50%の遮光効果を発揮する天井部と両側は網目の大きいネットになっている。夏場でも高品質の作物を安定して生産でき、これらをマッチングさせることで夏場のホウレンソウが栽培可能だ。

●発芽適温まで下げる
キャベツ類の発芽温度は15度から30度。春先は加温で発芽させるが、夏場は適温まで下げるのが難しい。
キャベツ・レタスは、セルトレーを白にし、太陽の熱を吸収しにくくする。日陰でセルトレーの下に風通しの良いかごを敷くなど、地面からの熱を直接受けないよう、苗の温度を下げる工夫が必要だ。

●次の機会に買う目印
作った生産物を販売するにあたって、減農薬や品種名など、生産者にはそれぞれ”こだわり”がある。ただ、生産者がお客さんに対面で販売するわけではないため、その思いを表さないとお客さんに伝わらない。
生産物にポップを添えることで、お客さんが次の機会に買う目印になる。
また、ポップに簡単なレシピを添える工夫をすることで、忙しい主婦にも夕食のおかずに加えてみようという気持ちにさせ、生産者の思いを伝えるきっかけになる。

▽津山種苗㈱
津山市津山口262の18
☎0868-23-0265

(竹内)