農業共済新聞
ジビエの端材でスマホ用スピーカー
若手農家の発想に注目
(平成29年2月3週号 短信)
ジビエの端材を加工したスマートフォン用スピーカーを考案した鏡野町青年農業者クラブ「泉会」の田口大介さん(写真㊨)。青年農業者大会での発表後、野生鳥獣の斬新な利活用方法として、大きな関心を寄せられている。
ブドウを栽培する田口さんは、「繁忙期を過ぎた冬季の収入源になるのではないか」と見込み、2016年10月、牛の角を加工したスピーカーの制作を制作担当の竹下桂輔さん(写真㊧)と取りかかった。さらに、破棄されているジビエの骨や皮に着目。シカの皮なめし、イノシシの頭蓋骨の抽出に挑戦し、独創的なスピーカーを制作していった。
完成したスピーカーは音量がおよそ2倍に増幅され、丸みのある柔らかい音に仕上がった。また、一つ一つが素材に合わせた手作りのため、同じものが二つとない、個性を持った音になるという。
制作されたスピーカーはacouderと命名。これからは、さらなる音質の向上を追求し、またホームページの開設など、販路を開拓していく予定だ。