農業共済新聞
高校教師から農業の道へ
適正規模で良品多収を
(平成28年3月2週号 短信)
「地域と情報を共有しながら、品質・収穫量の向上を目指したい」と話すのは、真庭市余野上で花きと野菜を栽培する中山孝明さん(55)。農業高校の教師から農業へ転向し、2015年に認定農業者となった。
「山仕事をしていた父がOBから花き栽培を勧められ、始めたことが就農の一つのきっかけになった」と中山さん。
「他の野菜に比べ作業負担が軽く、家族で長く続けられると思った」と話し、花きは地域で盛んな小ギクとヒマワリを、野菜は獣害の少ない白ネギなどを手掛ける。営農計画はきちんと手をかけられる規模であることを心掛け、15年は小ギク15㌃、白ネギ40㌃などを作付けた。苗の購入先業者のもとで研修し、地元の知恵とすりあわせながら最適な栽培法を試行する。
日常の工夫は時間管理と、作業時の姿勢。長時間いすに座って行うネギの出荷作業をコンプレッサーを併用しながら立って行うことで、効率の違いを実感した。「今の自分で始めたからこそできる農法を模索したい」と中山さんは笑顔で話す。