農業共済新聞
牛舎敷料に古紙
低コスト、優れた保温性
(平成28年5月4週号 短信)
JA阿新(新見市)は、事業所などから排出される古紙を、牛舎の敷料として再利用する取り組みを実施し、成果を上げている。
敷料は、吸水や保温に優れたおがくずを使用するのが一般的。しかし、流通量の減少や、近年の木質バイオマス資源としての需要の高まりから価格が上昇し、農家経営を圧迫する要因の一つとなっている。
そこでJA阿新では、昨年4月から、JAおよび県の出先機関から排出される裁断された古紙をおがくずに4~5割程度混入させ、直営牧場の長久牧場で使用し始めた。
「現在、古紙入り敷料は子牛43頭で使用しており、経費面だけでなく、保温性に優れているため、古紙を利用するメリットは高い。牛へのストレスも感じない」と牧場担当者は話す。
おがくずを用いた敷料は、使用後に堆肥として利用するが、この古紙入り敷料でも、実用化に向けた取り組みを進めている。
JA阿新畜産課は「1年間試験的に行って、いい結果が出ている。今後も継続した取り組みを進め、さらなる検証を実施していきたい」と話している。