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陣痛開始3時間以内の介助

早めの介助で事故防ぐ

(平成28年9月3週号 短信)


201609_3 「内田式お産介助法なら、子牛を無事に出産することができる」と話すのは、家畜人工授精師として
独自の分娩法を確立しながら400頭を分娩させた真庭市の内田広志さん(67)。「子牛が無事産まれるためには、お産介助の常識が正しいとは限らない」と自身の技術を話す。
 内田さんの考案した「内田式お産介助法」は、産道マッサージにより破水を促し、早いうちにお産の介助をするといったもの。従来の指導では牛のお産は自然分娩が望ましいとされており、陣痛開始か
ら第一破水まで6時間は様子を見て介助するといったものだ。しかし、内田さんはそれでは遅すぎ、死亡のリスクが高まるという。
 内田式では、陣痛開始から3時間以内に第一破水をしない場合は、親指を握りこんだ拳で産道にあるツボを5~10分刺激し、第一破水させる。こうすることで母牛が気力のある状態でお産をすることができ、難産を回避することができる。また、この手法を使っても母子共に健康で、後産にも影響はないという。
 内田さんは「子牛は繁殖農家にとっては重要な財産。他の自分の技術についても公開していきたい。田式お産介助法については、詳しい方法を『現代農業』へ寄稿しているほか、書籍にもできれば」と話す。